お久しぶりです。
や、更新されてましたね。
披露宴(奄美)の出し物企画はいろいろありました。
ぼくが手品で鳩を出すとか。鳩を出すと見せかけて、鳩の着ぐるみを着たリョウさんが登場するとか。ゲストで島田先生を呼んだと見せかけて、もじゃもじゃのカツラとレイバンのリョウさんが登場するとか。てんとう虫のサンバと見せかけて、てんとう虫のブルースとか。
で、結局、二人(主にゆしゅけ)に恥ずかしい思いをさせようということで、あんな企画になりました。
もちろん、お涙頂戴も忘れていません。猫吉友人のさきっぽ(ロリで巨乳)からのお祝いの手紙を16小節のラブソング的に紹介した時に、猫吉の目から一滴落ちるものがあったことを、ぼくは見逃しませんでした。
近いうちに愛の巣に遊びにいくので泊めてください。あ、ぼくにお構いなく、子作りに励んでいただいて結構です。出産祝いは、フェラーリのベビーカーでいいですか?
ゆしゅけのプロポーズ大作戦
多分ここを見てる人はいないと思うけど、裏話を少々。
ゆしゅけ君からこの話を聞かされたのは、去年の六月だったと記憶しています。その日もやはり雨でした。蒲田駅ビルのマクドナルドでコーヒーを飲んでいると
「オレ、プロポーズします」
と、彼が言ったのです。
え? ボクに?
そんな訳ありません。
日本一会社員が似合わない彼が会社員になった時以上に、日本一結婚が似合わない彼が婚約ですから、少なからず驚きました。
しかし、その後の台詞が彼らしかったです。
「でも当分、結婚はしません」
とか
「なにかにつけて、婚約破棄をちらつかせます」
とか
「婚約指輪には『がんだむ』と刻印します」
とか、とか。
そう言えば、二人が付き合い始めたのと時を同じくして、ボクも十六頁の恋愛小説を贈った彼女がいたのですが、ボクの方は三ヶ月も続かなかったのに、ゆしゅけ君たちがここまで辿り着いたのは、ボクのパワーを吸ったからです。返してください。
ゆしゅけのプロポーズ大作戦
キミの瞳に困憊☆
ゆしゅけのプロポーズ大作戦
ボクはなにも聞いていないのです。
ホントにホントなのです。
だから許して欲しいのです。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごぬんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
■
あ
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その頃、自分に特別の好意を寄せている女が、三人いました。ひとりは、自分の下宿している仙遊館の娘でした。この娘は、自分がれいの運動の手伝いでへとへとになって帰り、ごはんも食べずに寝てしまってから、必ず用箋と万年筆を持って自分の部屋にやって来て、
「ごめんなさい。下では、妹や弟がうるさくて、ゆっくり手紙も書けないのです」
と言って、何やら自分の机に向かって一時間以上も書いているのです。
自分もまた、知らん振りをして寝ておればいいのに、いかにもその娘が何か自分に言ってもらいたげの様子なので、れいの受け身の奉仕の精神を発揮して、実に一言も口をききたくない気持なのだけれども、くたくたに疲れきっているからだに、ウムと気合をかけて腹這いになり、煙草を吸い、
「女から来たラヴ・レターで、風呂をわかしてはいった男があるそうですよ」
「あら、いやだ。あなたでしょう?」
「ミルクをわかして飲んだ事はあるんです」
「光栄だわ、飲んでよ」
早くこのひと、帰らねえかなあ、手紙だなんて、見えすいているのに。へへののもへじでも書いているのに違いないんです。
「見せてよ」
と死んでも見たくない思いでそう言えば、あら、いやよ、あら、いやよ、と言って、そのうれしがる事、ひどくみっともなく、興が覚めるばかりなのです。そこで自分は、用事でも言いつけてやれ、と思うんです。
「すまないけどね、電車通りの薬屋に行って、カルモチンを買って来てくれない? あんまり疲れすぎて、顔がほてって、かえって眠れないんだ。すまないね。お金は、……」
「いいわよ、お金なんか」
よろこんで立ちます。用を言いつけるというのは、決して女をしょげさせる事ではなく、かえって女は、男に用事をたのまれると喜ぶものだという事も、自分はちゃんと知っているのでした。
この辺りが「イジケタ、カッコつけ」としての技です。太宰の文章に共感を覚える僕は、間違いなく「イジケタ、カッコつけ」なのです。
生まれてすみません。